沖縄、慰霊の日

夜空と椅子

昨日の夜
天空にはたくさんの星が輝いていて
梅雨が終わったことを告げていた

私たちは沖縄に住んでいる
かつてここで戦があった

ここで昔起きたこと嘘みたいに
風は穏やかで
海は煌めいている

でも確かにあったんだ
忘れたいことが
忘れられないことが
ここに その時 あった町が
その時生きてた人達が
その人達の青春が

去っていったほう
遺されたほう
その時どうやって分けられたんだろう

新しい季節が始まって
新しい時代になったけど
私たちはその時と彼らと何が違うんだろう
世界は綺麗だけど
今も恐い何かは蠢いていて
それは本当に終わったんだろうか

 

こんなに時が経ちましたが
心では 何か 終わることは できましたか?
私たちは貴方の遺してくれたそれを引き継ぐことが出来ていますか?

無自覚に生きてるわけじゃないけど
どうしていいのかわからない

せめて想いを知ろうとしよう
痛みを 喪失を
不在の虚しさを

もし私たちに同じことが 起きたなら
私たちは 貴方たちと 何も 変わらないということを

この椅子に 座って笑っていた人は もういない

@musubiya.co

慰霊の日